IT-BCP体験セミナー 開催報告

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会員番号 1709 荒町 弘

1.セミナー名称 : IT-BCP体験セミナー
2.開催日時   : 2015年6月27日(土)10:00~17:00
3.開催場所   : 大阪大学中之島センター 608教室
4.当日参加者  : 受講者  7名
           スタッフ 荒町、松井、金子、尾浦、伊藤(BCP研究プロジェクト) 広瀬

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5.開催概要

当セミナーは、ケースシナリオを使った体験演習によりIT-BCPのポイントを把握することを狙いとし、昨年度から開始したセミナーです。災害初動の基礎知識や体験演習、IT-BCPの現状と危機対応の原理原則など、IT-BCPの必要性やポイントについて学んでいただくセミナーとして今年も開催しました。
カリキュラムは2つの講義と演習2題から成り、午前はオリエンテーションの後に講義1つ、お昼休みを挟んでのグループ演習を実施し、チームごとの発表および解説を経て、2つめの講義を行うといった流れで1日コースのプログラムを終えました。各演習の最後に検討した結果をチーム単位にまとめて発表いただき、講師講評を踏まえて受講者全員で成果の共有を図りました。

5.1 オリエンテーション(担当:荒町)

はじめに、セミナー開催にあたり、オリエンテーションとして以下の説明からスタートしました。
・SAAJ近畿支部BCP研究プロジェクトの活動概要
・IT-BCPの普及状況や東日本大震災の教訓としての災害時における初動の重要性
・本日のカリキュラムや当セミナーの目的とするところについて

5.2 講義1 (担当:尾浦)

午前の講義として、 「災害初動の基礎知識」~~情報収集力と防災想像力を高める~~ と題した講義を行いました。災害時の初動期のうちでも発災期(最初の3時間)に焦点を当て、BCP発動までの社内の動きを想像してもらうとともに、平成7年の阪神淡路大震災や平成26年の広島土砂災害の事例説明を交えてBCP作成時や検証時の視点について講師自らの経験談を交えながら説明を行いました。
管理者としての立場の方が、危機事象に際して下すべき決断内容と決断に必要となる情報を事前に想定するとともに、危機可能性を察知した際には更に想像力をはたらかせつつ、自ら必要な情報を取りに行く姿勢が必要であるということ。そして、このように「防災想像力を働かせることができるということ」が発災期の情報収集において決定的な差になるということについて事例を通じて説明を行いました。

5.3 グループ演習 (担当:金子)

近畿圏で30店舗の運営を行う中堅流通業の企業A社を舞台とし、受講者にはA社のIT管理部門の社員の立場になっていただき、あらかじめ設定した9つのシーンに対し、各演習のテーマに沿ってIT管理部門としてどのように対処すべきか個人で検討の上、チームとしての見解をまとめました。まとめた内容は、模造紙にシーンごとにポストイットも活用しながら書き出し、2チームそれぞれのリーダ役の方から発表を行いました。
検討内容に対して意図的にタイトな時間設定とし、限られた時間内で多数の案件を一度に迅速に意思決定する重要性に気付いていただく狙いで、インバスケット研修の手法を採用しました。

(1)演習1(災害発生直後の初動対応)

初動としてIT管理部門はどのように対応すべきかを検討しました。
・優先順位付け、どの部署の誰にどのように指示を行うか等

(2)演習2(IT-BCPのポイント検討)

IT管理部門として、何を事前に準備・計画していればより適切な対応が可能であったかを検討しました。
・行動計画/ルール、危機対応時に有効な文書/資料、ダメージを少なくする事前対策等

(3)講師講評/演習の解説 (担当:尾浦・金子)

各チームの発表内容に対し、講師側から実務体験も踏まえて講評を行いました。また、9つのシーンの設定の背景と初動対応、及びIT-BCP策定のポイントについて解説しました。

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5.4 講義2:訓練・演習で鍛えるIT-BCP (松井氏)

午後の講義として、 「IT-BCPの現状と危機対応の原理原則」~想定外への対応~ と題した講義を行いました。
講義の概要としては、IT-BCPの現状と課題、「想定外」への対応は可能か?、IT-BCPの原理・原則という流れで講演を行いました。自治体の情報システムに関するIT-BCPの現状や重要データの保管状況など、の参考データを参照してのIT-BCP普及状況の解説を行う一方で、東日本大震災に代表されるような、「想定外」の事態に対しての対応力をいかに付けていけばよいか、という点に対する解決の糸口についていくつかの視点から解説を行いました。
「想定外」にも対応できるような取り組みとして大切なこととして、「IT-BCPの原理原則」、「BCPの5原則」、「危機管理の4原則」について触れながら、日頃の訓練・見直し・改善等の取組みの重要性についての講演を行いました。

6.受講された皆様の感想

受講された皆様からは、以下のようなご意見をいただきました。(アンケートから抜粋)
・初動対応演習で他の参加者からも気付きを得られた。
・時間を区切って複数の課題を検討する訓練は効果があると思いました。
・IT-BCPの重要性やポイントが良く分かりました。
・A社の説明、チームのミッション、ネットワーク図等の理解する時間が不足気味と思われる。
・演習によりIT-BCPのポイントを理解することができました。
・テキスト及びケーススタディ共、よく検討されており、完成度が高いと思います。
・土・日で実施してもらったほうが、参加しやすいので良かったです。
・トイレ休憩をもう少し増やして欲しい。一般と会員の参加費用の差をもう少し拡げても良いのでは?
・ケーススタディの時間が少し短かったと思います。
・2~3時間くらいの方が参加し易いです。
・自然災害以外にも、パンデミックやサイバーテロなどBCP発動される原因は今後増々多種になると思います。そのような状況でIT部門として何を準備すればいいか教えて欲しい。

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7.感想

IT-BCPに関する気付きを提供するという方針で昨年の半日コースから変更して今年は1日コースにて当セミナーを実施しましたが、ケース演習の題材となっているA社の業務内容や情報システムの運用状況に関する理解に時間が不足しているようでありました。一方で限られた時間での意思決定・判断を行うといった演習方法は、昨年に続き受講者の方からも好評を得たのではないかと思います。
また、講義については、昨年は30分の講義に比べて今年の60分の講義にしたことで受講者のより深い理解を促すことができたのではないかと思います。そして、災害に備えた事前準備の重要性や、企業活動の基盤を担う情報通信基盤や各種ITツール等に関するBCP対策についても考える良い機会を提供できたのではないかと思います。演習で発表いただいた内容は、講師側で用意していた正解とは異なった視点の優れた解答もあり、スタッフ一同大いに勉強させていただきました。
受講者の皆様、スタッフ/関係者の皆様、ご協力ありがとうございました。

以上

日本システム監査人協会 近畿支部では、システム監査に従事されている方、システム監査にご興味のある方、また支部活動を支援して下さる方を広く募集しております。

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